a)高血圧の治療

トラフ(trough)というのは南海トラフ地震などに使用される単語と同じ。トラフは海溝などの意味。薬学では海の底ということで反復投与時の最低血中濃度として使用される。この最低血中濃度が維持量となり、薬の効果が保たれる最低濃度であれば単回投与で半減期が短くてもOKということになる。

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病気の解説
①高血圧
病気の解説
講義スライド

ジェネリックはまだ無い。薬価は高く10mgで160円、20mgで240円。最初の投与量の20mgを一ヶ月服用すると240×30=7,200円(3割負担で2160円)。PPIはまだ、ジェネリックが出ていない薬が多いので薬価が高い。オメプラゾールはジェネリックがあり、10mg40円程度、20mg50~65円程度。ちなみにタケキャブの名称の由来はタケダのP-CAB(Potassium-Competitive Acid Blocker;Pキャブ)から来ている(インタビューフォームより)。Potassium(ポタシウム)はカリウムのこと。competitiveは競合するという意味。

単回投与の最大血中濃度到達は約1.5時間。半減期は約7時間である。単回投与だけでは1日1回投与で良いのか?と考えるが下図に反復投与を示すが、投与3日目には血中濃度は定常状態に達していると考えられ血漿濃度の3~7日目のトラフ(最低血中濃度)は一定である(インタビューフォームより)

(Vonoprazan fumarate)

a)高血圧の治療

10,20mgの2種類があり1日最大投与量は20mg。胃潰瘍は8週間、十二指腸潰瘍は6週間まで。逆流性食道炎では1日1回20mg投与で4週間までだが、効果不十分な場合には8週間まで投与可能。再発を繰り返す場合の維持療法としては1回10mg投与可能。維持が10mgで不可能な場合は20mg投与可能。

ただし長期投与の場合には当然胃カメラによる定期的な観察が必要。

逆流性食道炎の項目でも説明したとおりプロトンポンプはカリウムと交換に水素イオンを胃腔内に放出し塩酸を作る。PPIProton Pomp Inhibitor);プロトンポンプ阻害剤はこの作用をブロックして胃酸PHを低下させて逆流性食道炎の治療薬として使用される。最近はH2ブロッカーより使用頻度が高くなっている。ただし、使用には使用量、使用期間に制限もあり、各製剤の添付文書をよく読んで使用する必要がある。

④消化性潰瘍治療薬
①BG薬
③DPP4阻害剤
②SU薬
①BG薬
②糖尿病
①BG薬

(タケキャブ;後発無し)

b)降圧薬
②糖尿病
経口血糖降下剤
②糖尿病
a)糖尿病の治療
ジェネリックについて
⑦利尿剤
⑥αβブロッカー
⑤αブロッカー
④βブロッカー
③ACEI
⑤鎮痛薬
①Ca拮抗薬
②ARB
⑤鎮痛薬
①BG薬