病気の解説
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自費出版本
講義スライド
ジェネリックは無い。20mg1錠約170円。他DPP4製剤と変わりない。尚テネリアの名称の由来はイタリア語のTenere(保つ)とフランス語のLiason(つなぎ)からきている。一般名がテネリグリプチンなので、これにこじつけて?色々苦労して考えた名称であろうが、付け方と、その意義を解説しているところが少々面白い。

最大血中濃度到達は1時間程度だが半減期は15時間程度あり、1日1回投与。

(Vildagliptin)

ジェネリックはまだ発売されていない。先発はジャヌビア(MSD),グラクティブ(小野)の2種類である。薬価は高い。12.5mg1錠で61.2円。25mg74円。50mg138円である。通常は50mg/日程度投与が多いので薬代だけで一月に138×30=4,140円(3割負担で1,242円/月)ということになる。糖尿病の方は他剤との併用をしている人も多いので薬代だけでも負担になる。医療費抑制のためにも日頃から運動をして、カロリー過多にならないようにしていただきたいものである。私などは身長170cm,体重54kgで痩せすぎだが、、、。尚、ジャヌビアの名前の由来はJANUS(ヤヌス;2つの顔を持つ神)Via(経由)から来ている(インタビューフォームより)。尚、ヤヌスの神の画像は下に載せるが、ローマ神話に出てくる神で出入り口と扉の守護神。物事の内と外を見ることが出来る。人間も後ろに目があると便利だが、、。尚、御存知かと思うが1月(January)はこのJANUSの神から来ている。JANUSの神が扉の神(入り口)なので1月の守護神である。

①高血圧
②糖尿病

12.5,25,50,100mgの4種類があり、成人の1日最大投与量は100mgとなっている。

最大血中濃度到達時間は製剤によって異なり12.5mgでは4時間だが50,100mgでは2時間となっている。半減期も各製剤で異なるが10~12時間程度と長いので1日1回投与である。

DPP4阻害剤は下図に示すような作用機序で血糖を低下させる。食物が小腸に達すると膵臓を刺激するインクレチンというホルモンが小腸から分泌される。これによってインスリンが分泌され血糖が低下する。いつまでもインクレチンが分泌されれば低血糖になるので、このインクレチンを分解する酵素がDPP4。        DPP4は     Dipeptidyl Peptidase-4(ジペプチジルペプチダーゼ4)の略。      このDPP4を阻害することでインスリンの分解が妨げられる。

⑤鎮痛薬
①BG薬

(Trelagliptin Succinate)

100mgの1種類のみ。1日2回投与。成人最大投与量は200mgの1日2回投与(400mg/日。

血中最大濃度は約1時間であり、半減期(t1/2β)は約6時間と短い。したがって1日2回投与となる。

②糖尿病
b)降圧薬
②SU薬

再三記載しているようにDPP4阻害剤のジェネリックはまだ発売されていない。

トラゼンタ5mg1錠が171.9円なので、他DPP4製剤とほぼ同額。尚インタビューフォームによるとトラゼンタの名称由来は「特に無し」と、素っ気ない。何かしら名称を付けた意味はあるのだろうが、、。

(Linagliptin)

(トラゼンタ)

(ネシーナ)

グラクティブの名称の由来はGLP-1の活性(activity)を保持するところから来ている(インタビューフォームより)。GLP-1については以下で説明する。

③DPP4阻害剤

最大血中濃度到達時間は20mg(20mgしか販売されていない)で1.8時間。半減期は約24時間で長い。

最大血中濃度は使用される5mgでは6時間。

血中半減期は長く、100時間程度ある。

最大血中濃度到達は各製剤によって異なるが50mgで約2時間、また半減期も短く2時間程度。したがって1日2回投与となる。

a)高血圧の治療

50mg,100mgの2種類がある。通常は1週間に1回100mg投与となる。ジェネリックは無い。最大投与量記載は無いが、100mgと考える。

5mgのみの1種類。1日1回5mg投与としか記載が無いので成人の最大1日投与量は5mgと考える。

←JANUS(ヤヌス)の神

①Ca拮抗薬
④消化性潰瘍治療薬

ザファテックは週1回内服のDPP4阻害剤だが、週1回皮下注するトルリシティという製品もある。これはDPP4阻害剤では無く、上述したGLP(Glucagon Like Peptide)1誘導体である。入院中の患者さん2人に使用したことがある。高齢者は食事が不規則になるので血糖によって作用しやすい皮下注という触れ込みであるが1人の患者さんは非常に良くコントロールされるようになったが、もう1人の患者さんは余り良くコントロール出来なかった。入院中は3回のデキスター血糖チェックが出来るのでインスリンとの併用なども可能(血糖値に応じた速効型インスリンのヒューマリンRなど)であり安心して加療が出来るが、外来でザファテックやトルリシティなどの週1回投与の薬を使用するのは不安である。

(ザファテック)

1週間に1回投与のDPP4阻害剤

(Teneligliptin hydrobromide hydrate)

(エクア)

上述のようにDPP4製剤にはジェネリックは無い。通常使用量の25mgでは1錠が
174.2円なので他DPP4製剤とほぼ同額ということになる。ネシーナは武田の製造販売だが、名前の由来は全く新しい(New)作用機序(sceince)から来ている(インタビューフォームより)。この場合のサイエンス(science)は新しい技術を生み出す能力と言った意味だろう。名前の付け方は各会社とも先発に関しては苦労するのだろう。後発品は多くの場合一般名に会社名などが後記される事が多い。

(Alogliptin benzoate)

50mgの1種類。1日2回投与と記載があるのみなので1日の成人最大投与量は
100mg/日となる。

(Sitagliptin phosphate hydrate)

①BG薬

6.25,12.5,25mgの3種類があり、通常は1日1回25mg投与である。最大投与量は記載が無いが1日1回25mg投与の記載しか無いので、25mg/日ということであろう。

a)糖尿病の治療
経口血糖降下剤
②糖尿病
ジェネリックについて
⑦利尿剤
⑥αβブロッカー
⑤αブロッカー
④βブロッカー
②ARB

薬価は通常使用する100mgで1045円と高いが、1週間に1回投与なので1日あたりにすると約150円であり他のDPP4阻害剤とほぼ同額。尚、ザファテックの名称の由来は経口糖尿病薬として初めての1週間投与の薬ということでThe First Tecnology of weekly DPP4からきている(インタビューフォームより)。ちょっと凝った名前の付け方。1週間に1回投与ということでシックデイ(食事を食べられない日が続いたりなど)には少々心配なのて゛私は使用経験は無い。SU剤などと違ってインスリン分泌刺激作用は無いが、やはり少々心配。

半減期は約1時間半。半減期は7日間では約54時間と長い。

ジェネリックは無い。100mg68.6円。1日2回投与なので1日約140円で他剤より少しは安い程度。尚、スイニーの語源は膵(スイ良い(イイ)からきている、ということである(インタビューフォームより)。

(Anagliptin)

20mgの1種類のみであり、1日最大投与量は40mg。

上記したようにDPP4製剤には、まだジェネリック販売は無い。エクア50mg1錠 約80円。1日2回投与だと160円/日で、ほぼジャヌビアなどと同じ薬代となる。エクアはノバルティスファーマ(問題になったディオバンの会社ではあるが)が製造販売している。エクアの名称の由来はEqual(等しい)と質を意味するQuality(品質)から来ている。インスリンとグルカゴン(グルカゴンは血糖上昇作用がある)、膵臓のα細胞(グルカゴン産生)とβ細胞(インシュリン産生)のバランスを良く保つということらしい。

上記のインクレチンの1種類である。インクレチンにはこのGLP-1GIPの2種類がある。インクレチンは上記の様に食物が小腸に達した時に小腸粘膜から分泌される。GLPGlucagon-like Pepid)-1はグルカゴン様ペプチドという意味。グルカゴン類似物質なので膵臓からのグルカゴン分泌を抑制するので、血糖低下作用がある。GLP-1は小腸粘膜のL細胞から分泌される。小腸粘膜のK細胞から分泌されるのがGIPGulcose-dependent Insulinotropic Polypeptide;グルコース(血糖)依存性インスリン分泌刺激ペプチド)である。

DPP4阻害剤には種類が沢山あり、各製薬会社が我が社の製品が心血管合併に優れていると述べている。比較的よく利用されるのが上記のシタグリプチンリン酸塩水和物(先発はジャヌビア)などである。DPP4阻害剤の後発はまだ発売されていない

(ジャヌビア、グラクティブ)

③DPP4阻害剤
③ACEI
①BG薬
(スイニー)

(テネリア)